今回は私が実感した就労移行支援の現実について紹介します。
就労移行支援の”理想と現実”
就労移行支援というと、働きたい障害者が就職活動の支援を受けるための施設で、通所している障害者がみんな働きたいと思っているようですが、実際はどうも違うようで、実際には働きたくないのに行かされる人も多いようです。
なぜこんなにも違うのでしょうか?
それは単純、働く意欲がないのに行かされるからです。
何故そんな人が就労移行支援に通っているのでしょうか?
ここでは理想と現実の違いを紹介します。
理想 | 現実 | |
通所している障害者 | 就労意欲のある障害者 | 行政や家族から行けと言われて行っている障害者が多数 |
事業所の雰囲気 | 明るくて過ごしやすく清潔感のある雰囲気 | ただテーブルが並べてあるだけで、 職員とのスペースが完全に分けられている |
カリキュラム | 就労に直結する実践的なカリキュラム | PCの基本操作や色付きクリップの仕分けなど、 いったい何の役に立つかわからないカリキュラム |
職員 | 就労支援のプロフェッショナルで、 長年障害者福祉に携わっている | 異業種からの転職が多いうえ、人の入れ替わりも激しい。 中には障害者福祉への理解が全くない職員もいる |
利用者間との交流 | 休憩時間中は和気あいあいとしゃべって、 授業中はお互いに協力する | コミュニケーションはなく、協力も職員から 催促されて行うほどで、時々息苦しくなる |
職員との交流 | 些細な悩み事でも気軽に相談できる | 職員と利用者の間に大きな溝があり、 気軽な相談は困難。中には小さなスペースに 閉じこもる職員も |
PCスキル | 職員のPCスキルが高い | 職員によってバラバラで、 利用者から教えられることもある |
いかがでしょうか?
全ての施設がそうとも限りませんが、通所した障害者の半分は就職できずに退所している原因が何となくわかるような気がします。
障害者雇用が”利権化”し兼ねない現実
そもそも、働いている障害者がおよそ60万人ぐらいしかいないのに、障害者雇用を推進しているふりをするのはインチキで、結局は国民から文句を言われたくないがために障害者雇用政策を行っているためです。
令和4年 障害者雇用状況の集計結果
このままいくと、企業から「障害者雇うからもっと金寄越せ!」と言われ、財政負担の急激な増大とそこに群がる人たちによって利権化しかねません。そこに障害者が用いられるのはもはや差別としか言いようがありません。
そんなお金があるなら障害者に直接配ればいいと思いますね。